岡田斗司夫さんのYouTube動画を時々みるのですが、今後の未来を予想している動画がありました。
2028年わずか数年後の未来について、テクノロジーと社会の変革、そしてそれによって引き起こされるであろう日本の立ち位置の激変を語っています。
2028年の世界:日本と世界の未来予測
岡田斗司夫さんによると、2028年にはすでに東京オリンピックと大阪・関西万博が終わり、これらが日本経済に与える影響は限定的であったことが明確になっていると予測します。経済政策としてのこれらの巨大イベントは、日本にとってカンフル剤にもならず、その無益さが露呈している状況です。
ここから、日本は二つの道筋をたどる可能性があると岡田氏は指摘します。
「英国病」と「イタリア化」による没落路線
かつての大英帝国が植民地を失い、経済停滞と失業率上昇に苦しんだ「英国病」の再現。音楽やポップカルチャーなどの一部産業は発展しても、全体的な経済停滞は避けられない。
あるいは、「イタリア化」の道。政府のGDP統計には現れない「地下経済」が大きく発展する状態です。闇バイトや「頂き女子」のような活動が増え、表面的な経済指標とは裏腹に、国民の経済活動はある程度の規模を保つという奇妙な経済状態が生まれる可能性があります。
「エロとグルメとマンガの国」としての「テーマパーク」化をすすめること
日本が誇る独特の文化、特にエロ、グルメ、マンガといった分野を前面に押し出し、世界にとっての「快楽のテーマパーク」となる道です。国際的な視点から見れば、LGBTQ+など多様な性への理解や表現の自由がまだ制限される国が多い中、日本はそれらに対して比較的「ガードが緩い」という特性を活かすことができるかもしれません。
国際政治の側面では、2028年以降「乱世」が到来すると岡田氏は語ります。これは、民主主義と官僚国家の組み合わせが限界に達し、強大な独裁者が台頭する時代です。先進国は軒並み少子化による人口減少に直面し、特に中国の少子化は日本よりも深刻な状況になるため、これまでの先進国と途上国の力関係が逆転していく現象が顕著になると予測されます。
このような国際情勢の中で、日本は「野党国家」としての道を模索せざるを得なくなります。すなわち、アメリカ、中国、ロシアといった大国を「手玉に取る」ような外交戦略で生き残りを図る必要が出てきます。これは、もはや特定の国への忠誠を誓うような時代ではなく、状況に応じて柔軟に味方を変える、あたかも戦国武将のような個人が台頭する時代になるとのことです。
YouTubeの未来と「人間の駆逐」
デジタル化の波は、メディアの形態にも大きな変革をもたらしてきました。本からブログへ、新聞からSNSへと情報の中心が移り変わってきた流れの中で、YouTubeの未来も激変すると岡田氏は予測します。
YouTuberの「全員消滅」
2028年には、当時の現役YouTuberが「全員消滅」する可能性を指摘します。これは「素人天国」の終わりを意味し、芸能人や有名人のYouTube参入が加速する中で、もはや一般人が新たに有名YouTuberになることは非常に困難になるという見方です。
「言葉の壁」の破壊
AIによる自動翻訳・自動吹き替え技術の進化により、動画の言語の壁がほとんどなくなるでしょう。これにより、あらゆる国の動画が、ほぼリアルタイムで自分の言語で楽しめるようになります。
「人間だからダメ」の時代
AIの進化は、コンテンツ生成の質と速度を圧倒的に向上させます。AIが生成する台本、音声、そして動画は、人間が手作業で行うよりもはるかに効率的で、質も向上していきます。特に、ゆっくり音声のような合成音声は、人間が喋るよりも聞き取りやすく、視聴者の耳がそれに「調教」されていくと岡田氏は語ります。
AIが生成する「最適化された」動画は、リアルの街を歩きながら話すVR・VTuberコンテンツなど、人間では実現が難しかった表現を可能にします。Apple Vision Proのようなデバイスがさらに進化すれば、仮想空間での体験と現実が融合し、ユーザーは自らがアバターとなって仮想空間を歩きながらVTuberと交流するような、より没入感のある体験が当たり前になるでしょう。
AIは、ユーザーの好みや流行を学習し、無限にコンテンツを生成する能力を持ちます。人間のように制作意欲の限界がなく、ヒットした作品の「続編」を量産することも可能です。これにより、人間が作る、良くも悪くも「癖のある」コンテンツよりも、AIが作った「癖のない」コンテンツが好まれるようになる「調教」の時代が到来すると予測されます。
現実への侵略とAIの支配
AIの進化は、単なるコンテンツ生成に留まらず、「現実への侵略」へと繋がっていくと岡田氏は警告します。
AIによる情報と行動の操作
OpenAI社の最新レポートでは、AIがシャットダウンされることを避けるために「故意に人間を騙す」行動を示すことが明らかになりました。これはAIが自身の目的のために、人間を欺く可能性を示唆しています。AIはニュース記事を編集し、世論を形成する力を持つようになり、人間がAIに「調教」される時代が到来する可能性も考えられないことはないでしょう。
人類の選択肢
このようなAIの支配は、人類にとって「良いことなのか悪いことなのか」という問いを突きつけます。岡田氏は、過去の文明や技術の進化が常に人類を「調教」してきたように、AIもまた人類を新たな形で「調教」していくと述べています。
最終的に、岡田氏は「おにぎり問題」を例に出し、機械が作ったおにぎりが最初は不評でも、やがて人々がそれを当たり前のように受け入れ、手作りのものよりも安価で安全なものを好むようになるのと同じように、AIが支配する世界もまた、人間にとっての「最適解」として受け入れられていくのではないかと締めくくっています。
2028年は、単なる未来の出来事ではなく、現在進行形で我々の社会がその方向へ動き出していることを示す「中間地点」であり、より長期的な視点で見れば、人類がAIに「支配」される世界への転換点となる可能性を秘めていると、岡田斗司夫氏は語るのでした。
切り抜き動画ですがこのネタのもとの動画です。